これは亜美に関しての事だけではなくて、どんな人にもきっと当てはまると思うんだけど、誰かのファンになると必ず自分は特別になりたいと思いたがるもの。
アーティストにとってはファンはあくまでもファンであるわけだし、自分が特別になれるなんて思ってはいけない。
時には特別なファンとしてアーティストに認めてもらえるかもしれない。
だけど、決してそれを自慢してはいけない。
自慢をすると他のファンがその特別なファンに対して嫉妬する。
ファンは言わばアーティストに恋をしているようなものだ。
決して叶わない恋だとわかっていても、応援と言う形でファンはアーティストに対して手紙やメール、時には物を送ったりして自分の気持ちをアーティストに伝える。
どれだけ告白した所でそれは叶わぬものであり、だけど時に自分の想いが相手に届く時がある。
歌や言葉、それは自分勝手な思い込みや勘違いかもしれないけれど、ただそれだけで十分満たされた気持ちになる。
ほんの些細な事だけで幸せになれる。
誰かのファンでいられる事はとても幸せな事だと思う。
ファンであると言う事は必ずしも幸せな事だけではなくて、どれだけ自分の想いを届けても届かない場合が多く、応えてもらえないのにずっとそんな強い気持ちで他人を愛し続ける事は容易ではない。
自分はこれだけアーティストに対してしているのに、どうして他の人に対して応えるのか。
上記でも述べたように、アーティストには時に特別な存在であるファンがいる場合もあり、特別ではないファンはただのファンにしか過ぎない。
特別なファンは自分は認められているから満たされる事が多く、自分が特別な存在だと言うだけで周りからすれば恵まれている。
そうではないファンはそう言ったファンを見て嫉妬心等から特別なファンに対して悪意を抱く者もいるだろう。
特別になるためにはそれ相応の努力や活動があったからこそそうなったわけで、大した努力もしていないのに「なぜ自分は認められないのか」と言うのは間違っている。
しかし、必ずそう思う人間が出てくるのは事実であり、そう思う人間が出てくると場の雰囲気も悪くなる場合もある。
そう言った事態を避けるためにも、特別になったからと言って驕らない態度を取るべきではないとは思う。
好きであるが故の独占欲と嫉妬心。
それは何かを好きになると必ず付きまとう物であり、実にやっかいな物である。


アーティストに対して嫉妬するのは何も特別かそうではないかだけではなく、ファンが住んでいる場所にもよる。
私は地方組であるが故に、亜美に会えるのはせいぜい年に2,3回だろう。
去年はa-nation3回とライヴで1回の計4回。
今年はa-nation2回の2回のみ。
今年はイベントも諸事情により見送ったために回数は少ないが、年に1度会えればマシになるファンもいるだろう。
そんなファンにとって東京近郊にいる関東組のファンが羨ましくて仕方がない。
収録があれば応募して亜美の生歌を聞ける可能性があるし、公開ラジオがあれば亜美を近くで見られる可能性がある。
収録や撮影は東京で行うのが主であり、地方組にとっては大きなライヴ・イベントでもない限り見る事はできない。
次に会えるのはいつかわからないからこそ1公演多く行くか行かないかで大いに迷い、ほんの少し出演番組を見逃しただけで悔やみ、イベントやライヴの抽選に外れるとすごく落ち込むのである。
逆に言えば何かしら亜美に会える機会があればその分喜ぶ事ができる。
ただし、会いに行く交通費を考えると考える事も多いが…。


上記でも述べたように、ファンはアーティストに恋をしている。
しかし、恋愛でも嫉妬心は独占欲や支配欲によるもので、決して綺麗なものではない。
嫉妬心を純粋であるがゆえとか、それだけ相手の事を想っていると捉えている人もいるが、私としては、嫉妬心は相手の事を考えない自分の勝手な独占欲なのである。
言えば、自分のおもちゃを取られて怒ったり泣いたりする子供と一緒である。
ファンの立場としてアーティストを応援するのならば、自分勝手な嫉妬心は捨てなければならない。
嫉妬心により、己を向上させる事ができる人間であれば話は別だが、嫉妬心は争いしか生まない。
ファン同士は仲良く交流する事で、ライヴやファンサイトや公式サイトでの雰囲気を良くする事ができる。
嫉妬をしないように抑える事はできないが、自分の中で止めておくことはできる。
嫉妬心を表面に出さず、自分の中で止め、その嫉妬心からくる悔しさを元に自分を向上させるべきである。